ブラジルの国立宇宙調査院(INPE)の監視システムが、本年8月31日に公表したデータによれば、アマゾン地域における森林伐採の拡大率は、昨年8月から今年7月までの1年間で、前年同期比68.7%増加している事が判明しました。
伐採面積は前年の3,036平方kmから5,122平方kmへ拡大しました。
これは、サンパウロ市の総面積の3.5倍に相当する広さとなります。
因みに、サンパウロ市の総面積は、東京都全体の総面積の70パーセントとなり、この一年間で伐採された森林の面積は、東京都の面積の2.4倍となります。
2009年に締結されたコペンハーゲン協定において、ブラジルは2020年の森林伐採面積を年間3,000平方kmにまで減少させる事を目標に定めています。
2008年以降、伐採面積は毎年減少傾向を示し、2012年には4,571平方kmへと減少してそれまでの最低となりましたが、2013年には再び5,891平方kmと増加しています。
しかしながら、その翌年には過去最低の3,036平方kmへと大幅な減少を示したところでした。
森林伐採を監視するアマゾン人間環境院、及びブラジル当局の環境保全院により取締を続けた結果、2020年の目標値達成に目途が立った途端、多少逆戻りした感となりましたが、5年後の2020年には協定目標値をクリアできそうな基準に達しています。
アマゾンの森林保護は、地球温暖化や世界の異常気象を避ける為にも非常に重要な位置づけがなされており、一刻も早い伐採ゼロに向け、世界が協力し合って取り組んで欲しいものです。
* サンパウロ市の面積、1,523平方km。東京都の面積、2,190平方km。
ブラジルの総面積は、日本の総面積の22.5倍。世界第5位。
以上 次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!