多くの国民から開催反対への強い圧力がある中で開幕したサッカーW杯は、残念ながらブラジルの優勝には至らなかったものの、W杯の高揚感が影響した所為か大統領の支持率が増加するという意外な側面を呈しました。
ブラジルの新聞社が7月初めに実施した調査では、「W杯開催地がブラジルになった事に誇りを感じる」と答えた国民は1ヶ月前の45%から60%へ増加しました。
今年10月の次期大統領選について、4年前に女性初の大統領となったジルマ氏へ投票する意思があると答えた国民は34%から38%へ増加しました。
ジルマ大統領がW杯の開幕戦で受けた大きなブーイングについて、「間違った行為だった」と答えた国民が76%を占め、W杯開幕前とは打って変わった国民感情へ転じています。
こうした中で、現在、ジルマ氏は次期大統領選における対立候補たちを大きく引き離しており、ジルマ氏の再選がかなり有力視されてきました。
一方、W杯ブラジル選抜チームを率いたスコラーリ監督は、ドイツに続いてオランダにも惨敗した責任を取って辞任し、伯サッカー協会は次期監督にドゥンガ氏を指名発表しました。
ドゥンガ氏(51歳)は、1994年にブラジル選抜チームのキャプテンとして米国W杯でブラジルを優勝に導いた実績がある他、その後ジュビロ磐田で3年間プレーをしており日本でも馴染み深い人物です。
以上 次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!