ブラジルでは、現在、環境破壊につながるアマゾン地域での森林伐採を法律で厳しく制限していますが、依然として違法な森林伐採は監督の目が行き届かないところで進んでいます。
国内の環境保存団体が調査したところによれば、アマゾン保存地域における2011‐12農年度の大豆作付面積は、前年比57%増加して18,410ヘクタールになったと伝えています。
アマゾン地域における大豆作付禁止協定が成立した2006年以降、ブラジル国内の大豆市場の90%を占める主要24企業は、森林不法伐採地域で生産された大豆の購入を自粛しているため、不法農業者たちは生産地を偽って輸出へ仕向けているようです。
一方、ブラジル植物油工業会によれば、ブラジル国内の大豆生産面積2,500万ヘクタールの内、アマゾン地域に属しているのは僅か210万ヘクタールで、さらにこの内0.5%に満たない土地で違法な森林伐採が行われているに過ぎず、環境破壊を招く要因にはなり得ないと説明しています。
しかしながら、環境相は、法律に背いて森林伐採を続ける違法農業者を排除し、今後5年間でアマゾン地域における森林伐採を最小値にすると明言しています。
しかし、今季、米国の旱魃による大豆不作で世界的に大豆相場が高騰している点を考慮すれば、森林伐採の取締りは一筋縄では行きそうもありません。
以上 次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!