今年5月、ブラジル政府はキューバに対して6,000人にのぼる医師の派遣を要請していましたが、国内医師会の大きな反発を受けて、一時中断していました。
6月に発生した国内の大規模デモの中でも、医師会の面々が外国人医師の受け入れ反対のプラカードを掲げてデモ行進していた事が思い出されます。
しかし、今回、政府は第一陣としてキューバから400人の医師受け入れを決定。
医師が不足している北部・東北部の地方へ赴任させる事になりました。
これらキューバ人医師は、ブラジル国内で所定の試験を受けた後、赴任することになります。
ですが、赴任地がどんな田舎であっても自身では選択できないシステムになっています。
医師一人当りに対して、ブラジル政府がキューバへ支払う給与は10,000レアル(約40万円)。
この他に食事手当と住居手当が受け入れ市町村側から支給されます。
ブラジルは、奥地での医師不足解消のため、ポルトガルやスペインを初め、国内外で募集を繰り返してきました。
しかし、ブラジル人医師を含めた応募は必要数の10%程度にとどまっていました。
所謂、最後の手段としてキューバ人医師の受け入れに踏み切った理由です。
望んで地方へ赴く医師が極めて少ない状況は、どこの国も同じです。
以上 次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!