今回は、この「ブラジルからの報告」で何回かお伝えしてきました「リオデジェネイローサンパウロ」を結ぶブラジル高速鉄道敷設計画についてです。
このブラジル高速鉄道敷設計画の入札予定日は、皆さんご存じのように幾度となく延期されてきました。
ですが、やっと今月の7月11日に入札が受付けられました。その結果はというと、応札する企業連合はなく不成立に終わりました。
今回、ブラジル政府が実施した入札方式は、採用する高速鉄道技術を指定せずに、工事計画の詳細を応札企業に委託するというものでした。
この方式での入札が不調に終わったことを受け、ブラジル政府は入札方式を見直して、今後2段階に分けて実施するよう方針変更をしました。
第一段階では、鉄道技術と事業予算を算出・検討して鉄道事業者を先に決める。
その後、第二段階では、建設工事とインフラ設備を請け負う会社を決めるというものです。
こうして第一段階を2012年初めに、第二段階を12年末までにという新しい計画を立てました。
今回は結果的に、採用する鉄道技術を決めないまま総建設事業費を算出することは困難だ、という多くの建設会社からの要求を政府が受け入れた恰好となりました。
これを受けて、フランス、韓国、日本などの企業連合が、改めて入札への関心を表明しており、政府は新方式に関する公聴会を8月初旬に開くと約束しました。
建設着工開始は2013年のままで当初の予定と変動はありません。
政府は、2016年のリオ五輪開催に合わせた開通は大変難しいという認識を新たにしています。
次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!