現在世界中で大きく報道されているように、ブラジル産食肉に関する不正が発覚しました。
ブラジルにとって食肉製品は大豆、鉄鉱石に次いで3番目に重要な輸出品目であることから、業界全体を巻き込んだ大騒ぎとなっています。
食肉の品質などを監視する農畜産物配給省の複数の職員らが、業界最大手を含む食肉加工業者らから賄賂を受け取り、基準に満たなかった品質の食肉をパスさせて国内外に出荷していたことが連邦警察の捜査で3月17日明らかになりました。
連邦警察が発表した後、国内の消費者は勿論のこと、ブラジル産の食肉製品を輸入する世界中の国々は安全性について懸念を表明し、多数の国々が一斉に肉類の輸入を一時停止させました。
そのため、食肉製品の輸出は急激に落ち込み、3月において1日当り平均6,300万ドルで推移してきた職人製品の輸出額は、21日には7万4千ドルへと急激にダウンしました。
輸出積出港では積込みを待っていた食肉コンテナで溢れる状態になっています。
今回の不正問題で捜査の対象となった場所は、国内に約4,800ヵ所ある生産施設の内の21施設に限定されているが、業界全体への影響は測り知れません。
しかしながら、3月20日前後に中国を初め、不正問題が発覚した21施設を除いた生産施設からの輸入を再開した国が3ヵ国出てきたことから、問題の早期収束が期待されるところです。
世界を騒がせたペトロブラス石油の汚職事件が冷めやらない中で、今般の食肉不正問題が発覚し、またもやブラジルの汚職体質が世界中に暴露されることになりました。
以上 次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!