季節的にこれから秋・冬を迎える南半球のブラジルでは、約1ヶ月前の去る3月8日より、新型インフルエンザ(H1N1)の無料予防接種が、全国約36,000箇所の保健所(Posto de Saude)で年齢別に分けて順次始まりました。
昨年1年間で新型インフルの死者が約2,000名に達したブラジルでは、無料の予防接種が受けられるとあって、当初相当な混雑が予想されていましたが、接種を開始した一ヵ月後時点で、該当する国民の22%しか接種を済ませていないことが判明しました。
国民へのアンケート調査では、ワクチンへの信頼性に疑問を投げかける意見が多かったほか、新型インフルにしか効果がない点も積極的に接種を受けない要因と分析されています。
当局はこうした状況を鑑み、今までに1300万人の国民が接種を済ませて、異常な副作用は全く報告されていないと安全度をアピールし、4月10日(土)を「新型インフルエンザ予防接種の日」と位置づけて、どの年代の国民にも接種を受けるよう呼びかけました。
ブラジルでは、30歳代を最後に5月21日まで保健所での無料予防接種が続けられる予定になっていますが、4月12日からは一般の開業医でも有料(80レアル=約4000円)の接種が受けられることになっています。
次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!